ストレスというと、嫌な事があったり忙しくて溜まる物だと考えがちですが、実はそうでもないのです。
心身に刺激を受けると溜まる物がストレスなので、普段の生活の中でも知らないうちに少しずつ溜まっていく物なのです。
気が付けばストレスに押しつぶされそうな状態に陥ることがありませんか。
ですので、常に心身の調子を気にすることが大切なんです。
ストレスを受ける主な原因としては、温度や気圧などの物理的な物、不安や焦りなどの精神的な物、結婚や転勤などの社会的な物があります。
私たちが生活するうえで避けて通れないのがストレスなんです。
ストレスが溜まると頭痛や肌荒れ、集中力の低下や睡眠障害が起きる可能性があります。
毎日を快適に過ごすにはストレスと上手く付き合っていく事が大切です。
ストレスを解消する方法としてよく挙げられるのが、旅行や女子会、ショッピングなどですよね。
ですが、もっとお手軽な方法があるんです。
それは、香りを味方につけるという方法です。
ストレス解消に香りが効果的な理由
ストレス解消の強い味方として香りが効果的なんです。
毎日の生活の中に香りを取り入れれば、イライラやストレスを緩和してくれるんです。
ですが、どうして香りにそこまでの効果があるのでしょうか?
それは人間の嗅覚が、直接脳の「大脳辺縁系」という部分に伝わるからなんです。
人間の五感のうちで、嗅覚だけが直接「大脳辺縁系」に伝わります。
「大脳辺縁系」というのは大脳の奥深くに存在しています。
人間の意欲や自律神経に関与していて、人間の本能に近い部分なんです。
香りはここにダイレクトに伝わるので、リラックスできたりストレス解消につながるんですね。
美しい音楽や風景を見て聴覚や視覚にうったえることもできますが、その時は脳の「大脳新皮質」という部分を経由するのでダイレクトに「大脳辺縁系」には伝わらないのです。
ですので嗅覚が五感の中でどれだけ大切なのかわかりますね。
さらに人間は1兆種類もの香りを嗅ぎ分けることができるので、選ぶ香りによって気分を変えることは簡単なんです。
香りを味方につければ気分がコントロールできて、毎日が快適に過ごせるようになりますよ。
香りが持つ、それぞれの効能
香りと一言で言っても様々な種類がありますよね。
初めて香りを選ぶ方はその種類の多さにとまどうでしょう。
最も大切なのは、自分の好きな香りを選ぶということです。
好きな香りを嗅ぐと、心が落ち着くことがありますよね。
ですが、なかなか選べないという方は香りの効果から選んでいきましょう。
まずは自分のストレスの症状を見極めて、それに合う香りを探していきましょう。
「落ち込んだ気分を上げたい時」には、柑橘系の香りがおすすめです。
オレンジやグレープフルーツ、ペパーミントの香りは元気を与えてくれます。
朝、目が覚めた時にこの香りを嗅ぐと前向きな気持ちになれますし、夜に嗅ぐとその日の嫌な気分が和らぎます。
「なんだか気持ちがモヤモヤしてしまう時」には、ゼラニウムやベルガモットがおすすめです。
「心配なことが多くて不安に押しつぶされそうな時」には、ラベンダーやネロリ、サンダルウッドやカモマイルの力を借りましょう。
緊張やストレスを和らげて、神経を落ち着かせてくれます。
また、眠れない時にベッドルームにこの香りを漂わせると、リラックスして良い眠りにつけますよ。
カモマイルはハーブティもあるので、気軽に取り入れられるのがいいでしすね。
また、ラベンダーはポプリやサシェにもできますので、ご自身で作ってみるのもいいですね。
ラベンダーはアロマオイルの中で人気も高く手に入りやすいので、何から始めればいいのかわからない方は、まずラベンダーから初めてみてはいかがでしょうか。
「イライラしてどうしようもない時」には、リラックス効果のあるイランイランやジャスミン、ローズ、ヒノキがおすすめです。
不安や動悸を抑えてくれるので、高ぶった精神が安定してきます。
特にローズは人気も高く、女性らしい気持ちも高めてくれるのでおすすめです。
ヒノキは男性が使うようなイメージがありますが、森林浴をしているようなスッキリとして気分にしてくれます。
「精神的に疲れた時」には、ローズマリーやジンジャーの香りがおすすめです。
ローズマリーやジンジャーは癒しの効果が高いので、心身の疲れを軽減してくれます。
ローズマリーはアロマオイルの中でもナンバーワンといわれるほどに抗酸化作用も高く、アンチエイジングにも効果的です。
アンチエイジングは酸化ストレスにより身体がサビることから始まります。
ローズマリーは心と身体の両方のストレスを解消してくれる、万能のアロマオイルなんです。
それぞれの香りが持つ効果は一つではないので、色々組み合わせて自分の好みの香りを楽しむこともできます。
お気に入りの香りが見つかれば、それだけでストレスが解消できそうですよね。
手軽に香りでストレス解消するには
「アロマオイル」でバスタイムやマッサージを楽しんでみましょう。
アロマオイルを1,2滴バスタブにたらすだけで、アロマの香りがバスルームに広がってリラックス効果が生まれます。
お好きな香りをブレンドしても良いですし、時間の無い時には洗面器にたらして足湯や手湯を楽しむのもおすすめです。
お湯につかると血流が良くなるので、ますますリラックス効果が高まりますよ。
マッサージに使う時はホホバオイルなどにアロマオイルを混ぜて使いましょう。
マッサージにより、凝り固まった筋肉がほぐれますし良い香りがストレスを和らげてくれます。
人によってはお肌に合わない場合があるので、注意が必要です。
また、アロマオイルを付けた肌が紫外線に触れるとシミになることがあるので、マッサージをするのは夜がおすすめです。
最も簡単なのは、マグカップにお湯注ぎアロマオイルを数滴たらし匂いを嗅ぐ方法です。
これなら仕事の間にもすぐにできるので、気分転換に最適ですね。
ただよってくる湯気をゆっくり吸いこむことで、深呼吸にもなりイライラが解消されていきます。
間違って飲んでしまわないように注意しましょう。
「ディフューザー」でお部屋をお洒落に見せながらリラックスするのも良いですね。
ディフューザーは熱を発さないので、眠っている時にも安心して使えます。
ほどよい明かりがつく物もあり、間接照明としても使えます。
「ハンカチ」にアロマオイルをたらすのもお手軽で良い方法です。
素材によってはシミになる事もありますので、まずは目立たない所にたらして様子を見てみましょう。
ハンカチからお気に入りの香りがすれば、使うたびにストレスが和らぎますね。
「アロマキャンドル」は火をつけてもつけなくても良い香りがしますし、見た目もお洒落なので気分が上がりますね。
アロマオイルは鼻や器官を通して毛細血管を通り、全身に運ばれて効果を発揮します。
また、皮膚からも吸収されるので、マッサージや入浴も効果的です。
どちらの方法でも効果は現れるので、普段の生活の中で取り入れやすい物を選びましょう。
アロマオイルで作る簡単ポプリ
お気に入りのアロマオイルを手に入れたらポプリを作ってみるのもおすすめです。
容器にこだわればお洒落なインテリアにもなりますし、親しい方へのプレゼントとしても良いですね。
まずは新鮮な花束を用意します。
花びらをばらして新聞紙の上に起き、日陰に置いて数日から1週間程乾燥させましょう。
しっかり乾燥できたら保留剤と呼ばれる、アロマオイルをたらして使う物を用意します。
保留剤が無くてもポプリは作れますが、あると香りがより長持ちします。
アロマオイルをたらした保留剤と、乾燥させた花を混ぜれば完成です。
できあがったポプリからはほのかな香りがするので、アロマオイルでは少し香りが強いと感じるかたにもおすすめです。
アロマオイルの注意点
香りを手軽に楽しむことのできるアロマオイルですが、いくつか注意することがあります。
アロマオイルはまず成分表示を確認して、100%植物由来なのか確認する事が大切なんです。
植物の香りの成分を濃縮した物を精油と呼ぶのですが、アロマオイルの中にはこの精油を希釈した物や、人工香料もあるからです。
100%植物由来の物の方が効果が高いので、成分表示を見てそちらを選びましょう。
さらにアロマオイルは原油に直接触れることも避けましょう。
万が一目に入ったり、口に入れたりしないように注意が必要です。
マッサージにアロマオイルを使う時も原液ではなく、ホホバオイルなどのアロマオイルを混ぜることが大切です。
また、小さいお子様やペットが居る方は手の届かない場所に保管しましょう。
さらに妊娠中や授乳中、通院中の方は普段よりも嗅覚が過敏になっていることがあります。
身体の変化によるストレスを軽減できるので妊娠中におすすめのアロマオイルもありますが、ご自身の身体と相談しながら使いましょう。
万が一、気分が悪くなる事があれば使用を中止しましょう。
生理中も肌が敏感になっていることがありますので、まずは医師に相談するか、少しずつ使用して様子を見ていきましょう。
高血圧やてんかんの症状をお持ちの方も使用を避けましょう。
アロマオイルの中には光毒性と呼ばれる性質を持つものもあります。
アロマオイルの購入方法
今までアロマオイルを購入したことが無いという方は、まずはお店に行ってみましょう。
それぞれの香りの効果も大切ですが、最も重視したいのは、その香りが好きか嫌いかなのです。
どれだけ自分のストレスに合った香りでも苦手な香りならストレスになってしまう可能性があります。
実際に香りを嗅いで、好みの物を選びましょう。
今までアロマオイルを購入したことのある方には通信販売がおすすめです。
近くのお店にない物も購入できますし、思い切って嗅いだことが無い香りを選ぶのも楽しいですね。
ストレスと香りは生活の中で切り離せない存在
ストレスはある程度は自分でコントロールできます。
その手助けとなるのが香りです。
ですが、香りはストレスを軽減する事はできますが、完全に無くすことはできません。
あまりにも不調が続くようなことがあれば、お医者さんに相談しましょう。
自分の身体が必要としている香りで、リラックスしながら毎日を快適に過ごしていきましょう。