香りについて
香りは、昔から人を惹き付けてやまないものでした。
古くギリシャ文明では香料は欠かせないもので、彼らは衣服の箪笥に香りをつけ、腕や膝、胸や髪など、体の各部には、それぞれ異なった香りをつけていたそうです。
現代も、特に女性は、オーデコロンなどで香りを身にまとい、日常使う化粧品などにもよい香りがつけられていますね。
ここでは女性に人気の、魅力的な香りを5つ、その効能とともにご紹介しましょう。
【クチナシの香りはどのような香り?】
クチナシは、日本の西南部から中国などアジアの広い地域に生息する常緑低木です。
初夏には、白い花を咲かせ、濃厚な甘い香りを放ちます。
その香りの強さは、春のジンチョウゲ、秋のキンモクセイと並んで、三大香木の1つに数えられるものです。
また、ジャスミンの香りにも似ていて、英国では「ケープジャスミン」とも呼ばれています。初夏に風にのって運ばれるこの甘い香りから、「喜びを運ぶ」という花言葉がつけられました。
【クチナシの香りはどのような効能・効果があるの?】
クチナシの甘い花の香りには、リラックス効果や抗菌効果があります。
また、そのロマンチックで、エキゾチックな香り自体が好まれて、シャネルなど有名な香水にも、クチナシの香りが使われています。その実は食用にもされ、日本では、きんとんや、たくあんなどの色付けのための利用が有名ですね。
香りとしては、クチナシが西洋に渡って品種改良された種類で、ガーデニアと呼ばれるものがメジャーです。そのガーデニアから香料を抽出するのは、とても難しく、現代ではあまり採集されていません。
そのため、一般的にはガーデニアの香りを調合して再現したものが多く使用されています。
【ココナッツの香りはどのような香り?】
南国風のとても甘い香りです。
女性のフレグランスやココナツ風味のお菓子など、好まれ使われているので、どこかで体験したことがある香りかもしれません。
この香りの主成分はラクトンという成分です。このラクトンは、桃にも多く含まれる、甘さを感じさせる成分です。
そして、なんと牛肉にも多く含まれているものなのですが、特に松阪牛などの高級な和牛に多く含まれています。美味しい牛肉には甘さが感じられる香りがありますが、ココナッツと同じ成分なのですね。
【ココナッツの香りはどのような効能・効果があるの?】
ココナッツの香りは、甘く癒される香りです。
そしてココナッツの実にも、様々な健康効果がある果実として知られています。
特に、ココナッツオイルは、中性脂肪を燃やしてくれる、痩せるオイルとして人気になりました。ビタミンEなども豊富に含まれ、美容効果も高いオイルです。
ココナッツの実には、鉄分、カリウム、マグネシウム、食物繊維などが豊富に含まれていて、食べることで便秘解消など、健康効果が期待できます。
そして、不思議とその香りにも、同じような効果があって、腸内環境を改善し、便秘解消する効果があります。それ以外にも、高血圧や動脈硬化の予防にも効果があります。
【ザクロの香りはどのような香り?】
ザクロの果実は、割ると真っ赤できらびやかな種子がたくさんつまっています。
香りはフルーティーで酸味のある香りです。
古代から観賞用・食用に栽培され、キリスト教文化では「希望の象徴」ともされています。
イタリアフィレンツェに、1221年創設の歴史あるサンタ・マリア・ノヴェッラという化粧品会社がありますが、ザクロをイメージした香りで、オーデコロン、ボディケアなどの様々なラインナップが作られています。
その爽やかで甘い香りは、20世紀中頃にヒットし、現在にも受け継がれる人気製品です。
【ザクロの香りはどのような効能・効果があるの?】
爽やかなフルーティーな香りですが、その香り自体よりも、ザクロの実にある様々な健康効果が有名です。
特にその種子には、女性ホルモンと同じ働きをするエストロンという成分はが含まれていて、摂取すると女性によい効果があるとされています。
また、抗酸化作用があるポリフェノール類も非常に多く含まれ、アンチエイジングにも効果があります。
そのような効果と、その果実の美しさから、「女性の果実」とも呼ばれています。
そのザクロのイメージした香りがよく調合されていますが、オーデコロンなどは、甘く女性らしい気分を高めてくれる香りとなっています。
【ゼラニウムの香りはどのような香り?】
フローラルの優雅さと、また重厚感ある甘さをあわせもつ香りです。
ローズと同じ芳香成分(ゲラニオール、シトロネロール)を含んでいるので、ローズの香りもほのかにするため、ローズゼラニウムとも呼ばれています。
南アフリカ原産で、南フランスで香料につかうために栽培がはじまりました。薄いピンクの小さなかわいい花をたくさん咲かせますが、特徴ある香りは、葉や枝で、少しさわるだけでもその香りが移ってきます。
【ゼラニウムの香りはどのような効能・効果があるの?】
「バランスをとる精油」ともいわれ、心身ともたにバランスを保つ効果があります。落ち込んだときや、怒りがおさまらないときなど、気分を明るくしてくれます。
また、ホルモンバランスをととのえて、月経前症候群や更年期障害など、女性が悩まされる症状にも、よい効果があります。うつな気分の時には、男女ともに、バランスをとってくれる香りとしておすすめの香りです。
リンパの流れをよくして、むくみをとる効果もあり、気分と身体の両方に優しい効果的な香りですね。
【バーベナの香りはどのような香り?】
レモンのようなみずみずしさと、甘さをあわせ持った香りで、レモンバーベナとも呼ばれます。
また、ほのかな蜂蜜の香りもあり、蜜蜂がよく集まるため、果樹園によく植えられるといいます。
アロマオイルは、葉から蒸留しますが、とれる量がとても少ないため、希少で高価なものとなっています。
【バーベナの香りはどのような効能・効果があるの?】
リラックス、鎮静効果、消化促進効果などがあります。
ヨーロッパではハーブティーとしてよく飲まれています。
副交感神経に対して、強壮と鎮静の作用があるので、神経を休めたいとき、そしてリフレッシュしたいとき、両方に効果があります。消化促進、胃痛などにも効果があり、食後や食欲がないときなどにハーブティーとして飲むのもおすすめです。
精油は、とても高価ですが、ハーブティーにするなど、植物のままの姿で使用することでも、その香りの効能の恩恵をたくさん受けることができます。
また、バーベナには魔女が恋の媚薬として、思いを寄せる人の気を引いたという言い伝えもあり、女性のオードトワレとしても用いられる香りです。
爽やかさを感じながら、女性らしい気持ちにさせてくれる香りです。
【オススメの香りの使い方はこれ】
今回ご紹介した香りは、どれも女性らしさを高めてくれるような、魅力的な香りです。
香料としては貴重で用いにくいものではりますが、
クチナシは、お香などもありますので、その甘い香りでリラックスしたいですね。
ザクロも、その美しい姿や、女性のために優しい性質などをイメージしながら、その香りの製品を使用すると、女性性によいかもしれませんね。
ココナッツは、オイルを持っておくと、とても便利です。そのまま摂取することも身体によいですし、マッサージのキャリアオイルとして香りを楽しみながら使うことも可能です。
ゼラニウムは、身体と心の両方にとても効果がありますので、特に女性はアロマオイルを持っておくと、頼もしいです。マッサージや気分が落ち込んだときの癒しの時間の香りとして使用しましょう。
レモンバーベナは、アロマは高価ですが、とても育てやすい植物でもあります。ガーデニングなどで育てておくと、香りや効能を充分に生活楽しむことができて、おすすめです。